

人間の評定者とは異なり,コンピュータには,テストの概要や課題の内容を与えるのではなく,受験者の作文から得られる特徴量(feature) と,そのパフォーマンスに人間が付与した評価値(ラベル) を与え,しばしば特徴量と評価の関係に基づいて,評価を算出するような数理モデルを想定し,このモデルを訓練します。
ここでいう特徴量とは,評価されるライティングテキストの総語数や文法的誤りの数,1文あたりの平均単語数などをさします。たとえば,作文の総語数と文法的誤りの数を入力することによって,評価が出力されるシステムを考えることができます。
「評価が高い作文は総語数が多く,文法的誤りの数が少ない」などといった特徴量と評価値の確率的傾向を,コンピュータが学習し,評価を予測するために,何らかの計算がコンピュータ内で行われます。
人間が付与した評価ともっとも一致度が高い評価を算出する方法を見つけ,新たなデータを用いてその方法の予測精度を検証するという試行を繰り返して,人間による評価と,コンピュータによる評価の一致度がある一定の基準を超えるようになって,初めて自動採点システムは運用されます。このような過程で構築された自動採点システムは,すでに実用化されています。
このようにこれまで人間のみが行えると考えられてきた知的行為が機械学習の技法を用いることによって,コンピュータに取って代わられるようになりつつあります。

